子育てにおいて、子供の自己肯定感を高めることは非常に重要なことです。しかし、実際の子育ての中で自己肯定感を高めるにはどうしたら良いかと言われると難しいものです。ここでは「子供の自己肯定感の高め方」をご紹介します。
子供の自己肯定感が高まる瞬間
子供の自己肯定感が高まる瞬間とはどういうときでしょうか?それを理解するだけでも子育ては格段にやりやすくなります。
1.当たり前の生活の中で認める
放置されている状態では自己肯定感はなかなか高まりません。人は人の役に立ったり、人に喜ばれたりした瞬間に相手の反応が良いと自己肯定感が高まります。過剰に嘘くさく反応するのはNGですし、無視するのもよくありません。相手の言動をよく観察して、当たり前の日常生活の中で褒めることが自己肯定感を自然と伸ばす良い方法だと言えます。この認めたり、褒めるのはタイミングが重要です。良いことをして1ヶ月後に褒められても嬉しくないですし、ピンときません。良いことをして、褒めたり、認めたり、あるいは感謝したりするまでの時間は0.5秒。これが理想的です。本人が「今その作業をした」「今そんな発言をした」と自覚している瞬間に嬉しい刺激があることで自己肯定感は高まりやすくなります。
2.叱るチャンスを褒めるチャンスに
「100段ある階段を登り切りなさい!」と子どもに指示を出したら、99段までは叱らないといけません。「何で100段といったのにできないの!」しかし、「まず、1段登ってみよう!」と指示すればほぼ確実に褒めることができます。「よし!よくやった!」そして、「つぎの2段目はどうかな?」と促すと登れるかもしれません。「よし!!いいぞいいぞ!」こうやっていくと100回褒めながら階段を登ることができます。これはうつ病の人に元気になってもらう時に心理カウンセラーが使う技術でもあります。
3.役割の入れかえ
親が導く係で子が導かれる係。親が正しくて、子が正される役割。いつもそんな上下関係でいると子どもは「つぎの指示はなんでしょうか?」という立場になってきてしまいます。時には役割を入れ替えて、「これはどうしたら良いかな?」と子どもに聞いてみることで子どもの立場が大きく変わります。役割をもらえたことで自己肯定感があがり、もしうまくいったらさらに上がります。
4.結果ではなく過程を褒める
うまくできたかどうかではなく、一生懸命に取り組んでいたかどうかを評価してあげると子どもはうまくできることを自己肯定感の基準にすることなく、一生懸命に取り組むことを自己肯定感の基準にします。小学校1,2年生の図工の成績はどれくらい自分の作品に向き合っていたかを評価されます。上手か下手かを評価されるのは小学校3年生からだそうです。この評価基準の違いにとても似ています。過程の頑張りや工夫を褒めるようにしてみてください。
5.全身全霊で向き合う時間を作る
忙しい時に中途半端に子どもと向き合う時間があるのは仕方がないことです。もし、そんな中でも自己肯定感が高い子どもを育てたいと思ったら全身全霊で向き合う時間も作るようにしてください。スマートフォンを手放して、時間も忘れ、世間体も忘れ子どもの動き、気持ち、興味が向くものに関心を持って100%の集中力で向き合ってみてください。100%の時間がたとえ短かったり少なくても子どもの自己肯定感はあがります。最近は親は自分よりもスマホが大事だと感じるという子どもの数が増えています。この1時間は。この1日はせめてあなたが一番大事という時間を作りましょう。
実践心理学講座/自己肯定感の高め方
実践心理学講座では主要な講義の一つに「自己肯定感の高め方」を入れています。なぜなら、家族円満、就職、恋愛、さまざまな場面で必要なのが自己肯定感だからです。自己肯定感が低いまま、学歴や資格、地位、一軒家などを手に入れても虚しいだけです。逆に自己肯定感が高ければそんな飾りに振り回される必要がないことがわかります。