人はそうだねと言葉で言いながら、首を横に振ることがあります。

そのような時、そうだねと言うセリフが正しいのでしょうか?
それとも首を横に振った仕草が正しいのでしょうか?
少し考えればわかりますが、ほとんどの場合、セリフではなく仕草の方がその人の心理状態を表しているといえます。

非言語に現れるその人の気持ち

傾聴においても非常に重要なことですが、例えば、ボールペンを使うときに右手でボールペンを持ち、左手でキャップを外したとします。書こうとしているわけですから、ボールペンの側に意識が行きます。しかし、人の心理はそれとは逆のキャップのほうに現れやすいといえます。

傾聴の通信講座の中でもお話ししていますが、まるで手品のトリックを破るようなこの洞察力が傾聴には欠かせません。なぜなら、このような非言語的な動き、非言語的なコミニケーションの中に非常に重要な心の動きが現れるからです。

 

非言語コミニケーションの重要性

コミニケーションにおいて見落とされがちな非言語のやりとりは実は大きなウェイトを占めています。

私たちは無意識に相手が発する非言語的な情報をキャッチし、それに対応しています。当然対応する方も無意識でやっています。「何かこの人、いい感じがするなぁ」と感じる時はもしかしたら非言語的に同調していたり、何かしらの心地よいシグナルがやりとりされているのかもしれません。

逆に悩んでいる人は呼吸が止まっているようだったり、姿勢が悪かったり、知らない間に悩みやすい非言語的な動きをしています。

 

傾聴で注意すべき非言語

実際に傾聴するときに注意して観察したい非言語的な情報がたくさんあります。

非言語コミニケーションに慣れていない人は見逃してしまうかもしれませんが、どのようなタイミングで視線が動いたかとか、身振りとか、呼吸の変化、肌や唇の乾き具合、白目の色、涙の量など観察すべき点はたくさんあります。傾聴の通信講座では洞察力と言うカテゴリーでこの辺を詳しくお伝えしています。