「こんなはずじゃなかった」

ーー「こんなはずじゃなかった」と話すその人は、ずっと一所懸命生きてきました　ーー

子供の頃は、親や先生を困らせないよう、心配かけないよう、良い子でいるようにしていました。
立派な大人になって、周りの人に好かれ、尊敬され、幸せになるよう、親の言いつけを守ってきました。

きょうだいのためにいろんな我慢もしたけれど、それで親やきょうだいが良いなら良いと思っていました。

学校でも成績も良い方だったし、友達もそれなりにいたし、だから、卒業後は、地元の大企業にも入れました。

会社でもきちんとまじめに仕事をこなしてきました。

それなのに……。
理不尽だ。

わがままに自由に、自分勝手に生きてる人が思い通りに生きて…。
私はずっと我慢して、辛抱して、相手の為に譲ってばかりきたのに……。

今頃、結婚して子供が2人くらいいて、仕事ではあの辺の役を任されて、充実した毎日を送ってるはずだった。

それなのに…
今もずっと我慢してる。
みんながやりたがらないこともやって、遅くまで仕事して。

人は必ず見てる、気付いてくれるなんて、ウソだ。だれも私の苦労なんて見てない。気が付かない。

だからと言って、どんなに自分が犠牲になってるかなんて、人に言いたくないし、まして自分勝手に生きるなんて、無理。
そんな醜いの絶対無理。

なんで、こんな人生なんだろう？
どこで間違えたんだろう？
こんなはずじゃなかったのに。

父と母はずっと不仲。
年老いてきて心配だから週末には実家に寄るけど、ほんとは寄りたくない。
きょうだいたちは結婚してるから、自分が寄るしかない。

職場ではパワハラに耐えている。
生活のために辞めるわけにいかないから、耐えるしかない。
嫌な上司。頼れるような同僚もいない。

なんで、私の周りはこんな人たちばかりなんだろう。

友人たちはすでに生活スタイルが違うから、話も合わない。

もう「こんなはずじゃなかった。」と思って10年以上たつ。

もう人間関係に期待できない。
新しい人間関係は作りたくない。

「でも、ほんとは、結婚したい。人生のパートナーがほしい。。。」

この本音を言うと、必ず
「だったら、出会うための行動を起こさなきゃ！」とアドバイスされる。

「でも、自分から新しい人間関係なんて、作りたくない…。」

「それでも、自分で動かないと出会いなんてないよ！」

10年以上、この繰り返し。