こんにちは!実践心理学講座ブログスタッフの山岸です。
先日は関東地方でも雪がたくさん降りましたね。
真っ白い雪景色に何を思いましたでしょうか?
雪の降る何日か前。
すごくイヤなことがあったのですが、ふっと見た花壇に綺麗な花が咲いていました。
このお花の名前、なんだったっけ?と思い出そうとしている間、イヤなことは忘れていました。
この日のイヤなことは、適応障害を思い出させるストレス因によるものでした。
一刻も早くこのストレス因から離れたいと思えば、今は自力で離れられる状態ですが、未成年の頃はそういう訳にいかず、辛さを抱え続けて、文字通り”辛抱”をする他ありませんでした。
子供の頃、辛抱することは強くなることで、良いことなのだとそう教わりました。
それを鵜呑みに、信じて疑いませんでしたし、
教えてくれた人達だって、そうだったのだと思います。
けれど、体のトレーニングと同様に、適度な「負荷(ストレス)」をかけることは体や脳や心に良い働きをするけれど、かけ過ぎ・かけなさ過ぎはそれらに悪影響を与えることがわかってきています。
だから、ストレスに対して、病気にまで重症化しないでいられるように身を守ることが大切なのだと思います。
何年か前、ある会社の社長と新卒入社2年目位の若い社員2、3人の飲み会に同席したことがあります。
専門学校を出て、その業界の一部地域では有名な社長のもとに専門職で就職した、その若い社員たちは、社長に尊敬と憧れを持ち、やる気のある子たちでした。
60代の社長は、社員たちに
「君らは人を押し退けても、上に立ちたいとか思わないの?そういう気持ちが起きないわけ?」と聞きました。
彼らの反応は、「人を押し退けてまで、、、とは思わない」というものでした。
社長は冗談めかして「つまらないな〜」だったか「今の子はだらしないな〜」だったか、そんなことを言っていました。
なんとなく気になった会話でした。
社長はこんな話もしていました。
「若い頃、上の人からひどい事をされたから、自分が上になったらそういうことはしない、という思いでいる。
社員には良くしてあげていると思う。
けれど、今の子は甘やかされているから、何でもあたりまえだと思っている。
すぐに辞めてしまう子も多い。もちろん、優秀な子たちもいるけど。」
若い社員たちは「自分は期待に応えよう」という気持ちを少なからず持っていました。
ところが、その後、たまに若い社員と話をするたびに、社長に対する気持ちも、仕事のやる気もどんどん下がっていることが見てとれました。
最近、話したことは
「社長は、
・基本的に社員はサボるものだと考えていて信用していない。
・社長自身の失敗を認めない。
・他の者に責任転嫁し、本人の耳に入らないように周りの人に吹聴する。
・立場が上の人には、目の前では媚びへつらうが、目の前からいなくなった途端、その人の悪態をつく。
・貸しを作った(と考える)相手には、あからさまに恩を着せるような要求をして、社員にもそういう態度を取るように指示する。
・機嫌が悪いと製品にあたって、製品を粗雑に扱う。
私はサボるどころか、気がついたところは積極的にやっていました。
が、いつまでたってもマジメにやっても社長が社員を信用することはないことがわかりました。
前に、すごく一生懸命マジメにやっていた先輩の親が亡くなって、
先輩は、他の人に迷惑がかからないようにと、シフトの次のお休みの時に弔休を貰えたら…と申し出ました。
そのとき、社長は最初、鼻で笑いました。
無意識だと思うんですけど。
そして「じゃあ、そうして下さい。」と突き放すように言いました。
先輩がずる休みでそんなことを言ったと考えたらしいです。
そんな人じゃないのに。
その後、本当に親が亡くなったと分かって、先輩に「直ぐに休んでいい」と訂正して。
「いや〜、動揺しちゃって、、、」とか言い訳するのがまた見苦しくて。
動揺した人は鼻で笑ったりしないですよね。
もうやる気なんか出るわけないです。
仕事で何か不具合があっても、材料が足りなくても、何かが無くなっても、それで業務が滞っても、自分じゃありませんと言っておけばいい。
社長からそう学びました。
どうでもいいと思っている。
とにかく、1日の仕事をいかにやらずに、いかに早く帰るかだけ。
給料は変わらないから。残業代だってでないし。
他の社員同士も仲悪くて、人間関係最悪な職場です(笑)。
とりあえず、何も考えないで、こなせば楽なんで。まあ、そのうち辞めます。」
社長と社員の行き違いは、あの飲み会のときの
「人を押し退けても、人の上に立とうとか思わないのか?」
という価値観の違いがほぼ全てを物語っています。
社長と社員はそれぞれ何をどう理解すれば、ストレスフルな職場から脱却するのでしょうか。
次回に続きます。(山岸)