伝説的なバンドの復活
つらい出来事より楽しい出来事
子どもの時に大災害に遭遇し、命を落としかけました。
助かった後、普通は「生きていてよかった」となるのでしょうが、私の場合は母に「死ぬ準備をしている感じ」と言われるほど死や来世のことばかりを考えるようになってしまいました。
災害に遭遇する前も「子どものわりに無邪気さがない子」だったそうですが、災害を境に「厭世的で傍にいて消えてしまうんじゃないかと心配」な状態になったんだそうです。
そんな厭世的で感情の機微に疎い私が唯一楽しいと思えるのが好きなバンドのライブでした。
激しい音楽に合わせて体を動かしていると、体の中に生気が満ちてくる感じがするのです。
中でも、hide memorial summitでXとLUNA SEAの共演を観た際には、後にも先にも一度たりとてないほど気分が上昇しました。
ああ、これが「楽しい」という感情なんだと思いました。
もともと私はXもLUNA SEAもすごく好きだったというわけではありません。LUNA SEAは世代的にど真ん中でしたがXは少し上で伝説上の存在という感覚でした。それが2バンドとも復活し、hide memorial summitに出演するというので、貴重な機会だから聴いておくかという程度の気持ちでした。
しかし両バンドとも伝説となるほどだけあってものすごいパワーで迫ってくるのです。
そして両バンドが好きで復活を待ちに待っていたファンの方々の熱気に包まれているとそれに引っ張られて私の凍り付いた気持ちまで動かされたのです。
初めて「楽しい」という感情を意識できて、そのとき「このために生きてきたんだと思いました」。今もまだ感情の機微には疎いままで厭世的ですが、時々プラスの感情を覚えることがあるので、もうちょっと生きていたいと思っています。
気づいていない感情とうつ病
先日、身体がだるくて、全身がこっていて、胸がなんとなく締め付けられて、常に眠いという症状を訴えている方が参加されました。
実はこの症状というのは、精神薬やうつ病や気分障害などによる「症状」ではなく、ただの「疲れ」でした。
こんな風に自分の感情を他の言葉で回りくどく説明してしまっていることはありませんか?
人に合わせながら生きていてると自分の感情に向き合う時間がすくなくなって、自分の感情に素直になれなくなってしまうときがあります。
それは、負の感情だけでなく、いい感情もです。
うれしい、楽しいと感じたことはありましたか?
こう聞くとぴんとこなくても、
電車の中でハワイの映像を見ていて少し高揚感のようなワクワクを感じた。
すこし、身体があつくなって全身に血がまわるような感じがした。
こんな風にまわりくどく楽しいという感情を分析してしまっている可能性もあります。
一週間のうちほんの少しでいいので、自分の感情に素直になる時間を作ってみませんか?