逃げ恥7話と自己肯定感
認めてほしい平匡とみくり
「逃げるは恥だが役に立つ」のおかげで毎週火曜日が楽しみな方も多いのではないでしょうか。
私も毎週火曜日はしっかりと10時にはテレビの前にいるようにしています。ガッキーのような人と雇用関係でもいいから夫婦になりたい。。。こじらせててもいいから星野源と一緒に暮らしたい。。。そんなことが毎週のように聞かれますね。(そんな私は石田ゆり子派です)
さて、このドラマの中では、みくりが心理学を専攻したということもあって、たまにみくりの心理的な分析が入ります。
その分析によると平匡さんは自尊感情が低いため、自分のことを認めることができないからどんどん自信をなくしていって、他の人とうまくやっていく自信がないとされています。
確かにその通りで、平匡の自尊感情の低さというのはかなりなものであると思います。人からよく思われていようといつも必死で、それが行き過ぎてしまっているがゆえに人との交流がうまくできません。ましてや女性と付き合ったことなんてありません。
そのおかげで、7話の最後では、「そういうことしてもいいよ」と言われているのに、「僕はそういうことがしたいわけではない!」と突き放してしまいます。
人とつながる自信がないのでしょう。深くつながってしまうと離れてしまうのが怖いですし、口では「いいよ」と言っているけれど、本当のところはどう思っているかわからない。雇用主として、そういうことをしてしまうと関係が崩れてしまうことも考えられます。なかなか一筋縄ではいかない平匡。
一方で、そんな分析をしていたみくりのほうはどうでしょうか。
私はどちらかといえば、みくりのほうが気になっています。そもそも、みくりは就職活動がうまくいかず、居場所がなかったから契約結婚として平匡と一緒にいることをお願いしています。みくりはずっと居場所を求めているのです。
最初は雇用関係でしっかり仕事をして、平匡に受け入れてもらいたい。そうすると、自分は居場所があって落ち着く。次第に、平匡に自分自身を受け入れてほしくなっていって、平匡にいろんなことをさせようとします。新婚感を醸し出すためにハグをしてみたり、旅行に行ってみたり、彼女になると言ってみたり。みくり本人が言っているように、みくりからのお願いで物語が動いています。
しかし、平匡はそんな調子なので、みくりの居場所をちゃんと作ってあげることができません。どんどん不安にさせていってしまう一方です。
ただひたすらに平匡に自分を見てほしいのです。そして、受け入れてほしい、存在をちゃんと認めてほしい。そんな思いをみくりから感じます。まさに自己肯定感がほしいのです。
自己肯定感とは自分は自分のままでいいんだと思えることですが、みくりは自分は自分のままでいい、と少し思いつつ、やっぱり誰かに認めてもらえる自分でいたいという気持ちです。実際に、ドラマの中でみくりの気持ちが大きく動くのは、自分の存在をとても大きく認めてもらえたときか、もしくは逆に旅館の夜のように必要とされていないのではないかと感じるときです。
その点、平匡は自分は自分のままでいいと逆に少しふんぞりかえっているところがあるので、みくりに存在を肯定されるとちょっと見栄や虚栄心でなりたっている自分が揺るがされてしまうので、戸惑ってしまいます。難しいところですが、ほんとうの意味であそこまで開き直れていればいっそいいんじゃないかとすら思えてしまいます。
自信、自尊心、自己肯定感、自己効力感言い方はいろいろあって、考え方も様々ですが、やっぱり自分を認めてくれる人、そして、自分は今のままの自分でいいんだと思えることはとても大事なんだなとこのドラマを通して思います。
傍から見ると、割りと恋愛的にはどうしようもない平匡を誠実でちゃんと人のことを考えてくれる人として見てくれるみくり
反対に、やっぱり近くにいる人には自分のことを、雇用関係とかは抜きにしてちゃんと認めて欲しくなる気持ち。そして、それをちゃんと見てあげられない平匡
今後、ドラマがどのような方向に流れていくのかはわかりませんが、僕たちは毎週火曜日をしっかり楽しみにして、ドラマの感想をいろんな人と話して自分の考えを人に伝えながら受け入れてもらいつつ自己肯定感をちょっとずつ高めていきましょう。