依存症にならないために気をつけたいこと。依存しやすい人の共通点とは?
4月の実践心理学講座では、新しいテーマを起用して行っています。
第一回目のテーマは「依存症」です。
依存症と聞くと重たい内容のように思っていましたが、椎名先生が伝えてくれたことは依存と自分の関係はとても近く、私たちの生活に密着したするどい切り口の講座になりました。
四谷の実践心理学講座で行われた、春の特別講座の第一回目に参加してきたのでご紹介します。
このページの目次
現代は依存性の高いものが多すぎる
依存症と聞くとどんなものが思い浮かびますか?
アルコールや甘いもの、実は辛い食べ物も依存性が高くなると言われているそうです。
普通の唐辛子では物足りず、緑のハバネロタバスコをかけてピザの上が緑だらけになる人もいるとか!症状
株やギャンブルも依存性が高く、深く入り込んでしまうとその人の生活を壊してしまうこともあります。
本当にこんなことあるの?と思うようなリアルなお話も出てきて、会場のみなさんは興味深々で頷いていました。
椎名先生は精華学園高等学校の校舎長も勤められています。
子どもが不登校になると依存しやすいことの代表としてゲームを取り上げ、先生の体験を元にしたお話も飛び出しました。
ゲームは依存性が高く終わりがない
昔と違い現代のゲームはリアリティがあります。
まるで実際に自分の目線で見ているかのようなゲームのプレイ画面を見続けていると、依存が大きくなり日常生活に支障が出てくるそうです。
先生が実際に体験した依存の症状は、画面の中の時計機能。
ゲームをプレイしている時は、画面にある時計を見ながら「今10時だな」と確認できます。
ところが、日常生活で時間を聞かれた時、本来なら腕時計などを見て確認するはずがあるはずのないゲーム内のバーチャル時計を目で探してしまったことがあったそう。
ハッとした先生は、ゲームに入り込みすぎていたことに気づいて手放したそうです。
最近のゲームの内容や、人を依存させてしまうような作りに疑問を感じていて、昔と比較したお話もしてくださいました。
私はゲームは得意ではありませんが、スマートフォンでゲームを始めるとつい1時間経ってしまいます。
その瞬間を思い出すと、椎名先生のお話の中に納得できるポイントがたくさんあり、やり過ぎには注意しよう!と自分を戒める良いきっかけになりました。
快適や便利を疑うこと。人を不幸にする依存とは?
講座を聞いていると、専門的な単語が飛び交ってメモをとっているだけでも大変なことはありませんか?
実践心理学講座では、事前のテキストも準備されているため、椎名先生のお顔を見ながら話を聞くことができます。
椎名先生の講座はトークが軽快で聞きやすく、耳馴染みのよい単語でお話してくれるので初めての方でも緊張せずに聞くことができるのでおすすめです。
スマホ依存に関する話題でも、実際に動きながらこんなお話をしてくれました。
手元にスマホを持って「この距離だとね、すぐにスマホいじるよね」
すると、スマホを遠いところにぽーんと置いて「スマホがもしも新宿駅にあったらやりにいきますか? さすがに居ないよね。でも依存になると新宿駅でも行ってしまうかもしれないんですよ」と話すと、笑いがありながらも参加者がざわっとしています。
皆さん自分に置き換えて考えているのか、隣の席の人とどうなんだろうね、と会話する方もちらほら。
時に笑いが起きるのも、実践心理学講座ならではの光景です。
大切な人との関係が壊れてしまうこともある
依存性の高いものを自分に取り入れてしまうと、時間や人間関係も壊してしまうことがあります。
スマホから離れられずにいたら、家族との大切な時間を失ってしまって家庭崩壊・・・も決して珍しいことではありません。
今回の講座で印象に残った先生のお話のひとつに
自分の快適さ、好きなことのために何かを犠牲にしていませんか?
という問いかけがありました。
自分を助けてくれている、今の便利な物や快適なことよりも大事なことに気づかないと依存からは抜けられません。
依存が入り込むスキマは誰にでもあるので、入り込まないように自分で対策をしなければなりません。参加者の方も自分のことに置き換えて考えている様子がありました。
依存症にならないためには人生の質を上げること
椎名先生は、依存性が高いものに囲まれていると人生の質がどんどん下がることを指摘しています。
そのためにどうしたらよいか、どんな楽園を作れば依存に頼らない人生を送ることができるかを、グループで話し合う時間もありました。
話し合うと、グループでの意見が割れることもあります。私のグループも意見が全く正反対でした。しかし、ここは会社の会議室や商談の場ではありません。
お互いの意見を尊重してくれるので否定されることなく、それもいいですねと受け入れてもらえると、自己肯定感が高まります。
大人が作っていく競争のないコミュニティづくりは、孤独にならないために必要なことかもしれませんね。
編集後記
2時間とは思えないほどのボリュームのある内容に、とても深く考えてしまいました。
先生が「今当たり前になっていることが、明日全部取り上げられたらどうなるか?」と言われて、私は無理かもしれない!
もしかしたら、我慢を忘れてすぐにスマホを持っているかも・・・と焦りました。
依存は孤独を生み出すこともあります。
もちろん、孤独を考えたくなくて依存性の高いものに手を出してしまう人も多いのが現実です。
友達やご家族が何かに依存して悩んでいる方は、ぜひ一度椎名先生の講座をリアルタイムで聞きに来てください。
きっと新しい発見や、明日から実行できるエッセンスが詰まっていますよ。