「ええ」「はい」「だよね!」「それな」「なるほどですね」あいづちにはさまざまなものがあります。そして、そのなにげないあいづちが会話の流れを変えたり、話し手のテンションを上げたり、下げたりします。傾聴を学んでいると「スキル」としてあいづちを学びますが、どの言葉を使うのが良いかなどの具体的なアドバイスや考え方はあまり示されることがありません。ここでは傾聴における「あいづち」についてまとめます。

 「ああ」「うんうん」「えええ〜」「ええ」「おお!」「さすが!」「すばらしい!」「そうですね」「そうそう」「確かに」「ついに!」「当然ですね」「だな」「だよね」「なんと!」「なに!」「ぬ」「のぉ」「はいはい」「はぁ」「へぇ」「ほお」

あいづちにはたくさんのバリエーションがあります。それをなんとなく使っているのも良いですが、そのお好みの「あいづち」が人に不快感を与えているかもしれません。「はいはいはいはい」と被せるようにあいづちをうつのが癖になっている人が意外に多くいます。もし、自覚がないとしたら、知らず知らずにうちにだれかに不快な思いをさせているかもしれません。

目 次
1.「はい」「ええ」
2.「そうですか!」「なるほど!」
3.「さすが!」「すばらしい!」
4.あいづちのタイミング

 


1.「はい」「ええ」

とてもフォーマルで普通のあいづちです。発音の仕方にもよりますが、「そうですね」「かしこまりました」「わかりましたよ」といったニュアンスがあります。子供向けには「うん」と答えるのも良いかもしれませんが、傾聴でつかうあいづちとしては「はい」「ええ」あたりを基本とすると良いでしょう。

 


2.「そうですか!」「なるほど!!」

ゆっくりとしたペースで噛み締めながらこれらの言葉をあいづちに使うと「とても腑に落ちました」というようなニュアンスになります。早口で相手の言葉を遮るようだと「なるほどなるほど!!!」と軽くバカにしているようにも聞こえます。

 


3.「さすが」「すばらしい!」

イントネーション次第では媚び諂っているように聞こえたり、逆にバカにしているようにも聞こえるので注意が必要ですが、心の底からそう思ったときにはつかってみると話が弾むことがあります。注意が必要なのは「さすが」「すばらしい」といった評価を含む言葉はそれができない人やできなかった時点から見ると差別や劣等感の原因になることもあります。あいづちとして使うには状況を判断して使うことが求められます。頻繁に「すばらしい」といっていると言葉に価値が無くなります。

 


4.あいづちのタイミング

同じあいづちでもタイミングによって全く効果が違います。早すぎると煽られているように感じたり、ちゃんと話を聞いていないようなあいづちになってしまいます。

逆に遅すぎると相手が話をするタイミングがずれてしまいます。

また、相手の言葉のどのタイミングであいづちをうつのかも大事です。常にだらだらとあいづちをうち続けていると、あいづちがわずらわしく感じたり、話の腰を折ってしまうこともあります。逆に、あいづちの頻度が少なければ「ここぞ!」と言う時にあいづちを打つことで相手とのリズムを合わせることができます。

(つづく)