薬よりも効く人のこころ
心理カウンセラーの価値
心理カウンセラーがお客さんが取れずにさまよっている。SEO対策を必死で行っている。そんな心理カウンセラーはカウンセリングがどんどんできなくなる。それではまるでSEO業者みたいだと私たちは考えます。業者になりたいのではなく、カウンセリングがしたい。でも、仕事が取れなくなったカウンセラーは次のような人の力に本当になれるのでしょうか?
フリーランスの栄光と没落
毎日「死にたい」「自分に価値なんかない」と落ち込んでいた時期がありました。
20歳の頃にそれまで続けていた仕事を辞め、自分の好きな事でお金を稼いでみたい!という思いで我が道を進み始めたことがきっかけです。
絵を描く事が好きなので、フリーランスのような形で少しずつ仕事を請け負って力を付けていこうと思っていました。
しかし、初めの頃は仕事に恵まれ、趣味でお金を稼ぐ事を実現できている自分に満足していたのですが、徐々に趣味と仕事の差、「自分の好きなものを描くこと」と「他人から頼まれたものを描くこと」の差にストレスが溜まってしまい、だんだん絵が描けなくなり、仕事も減って、さまざまなことが上手くいかなくなりました。
「やっぱり普通に会社に勤めて仕事をしたほうがいいのかな」
そんな風に考えを改めたのですが、数年間ずっと家にこもってPCと向き合い絵を描く生活を続けていたので、ふと気付けば、昔よりもずっと自分の世界が狭まっていました。無性に外の世界が怖くなり、人と接する事が億劫になり、働く意欲がなくなってしまったのです。
引きこもってボロボロになっていく私
そんな自分に嫌気が差して更に自信喪失。友人とは疎遠になり、ストレスからか家族にも冷たく接してしまうという悪循環。
ずっと好きだった「絵を描く事」もすっかり苦手になり、他には大したスキルも資格もなく、おまけに自信やコミュニケーション能力まで失い、ただぼんやりと生活するために貯金を切り崩す日々。
「いっそのこと死にたい。ラクになりたい」
そう思う度にぼろぼろと涙が溢れました。死にたいと思うのに死ぬことができない自分の意気地無さも自己嫌悪の1つの種になりました。
死にたい、生きるのが辛い…そんなことを呪詛のように頭の中で繰り返しながら、無性に自分を叩いてしまったり、爪でぎりぎりと肌を傷つけてしまったり。自分を責める日々が続きました。
誰にも悩みを打ち明ける事ができず、家に閉じこもる日々は根暗な性格により拍車をかけました。
しかし、そんな私を救ってくれたのが、何年間も離れて暮らしていた8歳年上の姉でした。
姉は海外で暮らしていたためたまに連絡をとる程度だったのですが、私の元気がない事をメールの文面から察してくれたのか、日本へ戻って来てくれたのです。
自分を愛することで取り戻せた自己肯定感
引きこもりになって髪も肌もぼろぼろ、太ってしまっていた私を見て、姉は「どうしちゃったの」なんてあっけらかんと笑い飛ばして、それでいて真剣に私と向き合ってくれました。
「どんなことが辛いのか」「自分のどんなところが憎いのか」「本当はどんなふうに生きたいのか」様々なことを私に訊ね、1つ1つの答えをしっかりと聞き、「頑張りすぎちゃったんだね」「まずは力を抜く練習と、いい意味で『いい加減に生きる』ことを覚えることから始めよう。そうすればまた少しずつ自分のことを好きになるから」「自信が戻れば、自然と行動できるようになるよ」と言ってくれました。
そして、姉のサポートのもとで私は再び外に出られるようになり、ぐんと狭まっていた世界が再び開けていきました。
きちんと自分自身と向き合えるようになり、アルバイトを始め、人と関わりを持ち、まともに笑える日々が戻りました。
「死にたい」と思い悩んでいた日々の事は、今後も忘れる事はないと思いますが、あの日々があったからこそ今こうして強く「生」を実感できるのだと思います。
なので、たまに落ち込んでしまって人生の途中で立ち止まってしまう時もありますが、「自分を愛すること」こそが次の一歩へ繋がるのだということを学んだので、もう大丈夫です。
姉に感謝。生きることを諦めないでよかった。生きていてよかった。心の底からそう思います。
人との関わりでメンタル不全はよくなる
今、メンタルクリニックなどに通ってお薬をもらっている方もいるかと思います。効き目があったりなかったり、中には用量以上に飲んでしまっている人もいるかもしれません。そのお薬はちゃんと効いているでしょうか。
この人は仕事で自己肯定感を保ってきましたが、その仕事が失われてしまい、どんどん自信がなくなっていき、引きこもってボロボロになってしまいました。自分がよりどころにしていたものがなくなってしまうのは確かにつらいことです。
しかし、この人はお姉さんとの関わりでその自信を一気に取り戻していっています。メンタルクリニックでお薬を飲んでよくなったわけではありません。お姉さんに自分のあるがままの姿を認めてもらえたことで気持ちが晴れていっています。人は人との関わりの中で、自己肯定感を高め、そして、人間関係をよくしていくのです。
実践心理学講座の理念の一つでもある「薬よりも効く人のこころ」とはまさにこのことです。実践心理学講座の中ではこうして自己肯定感を取り戻し、35日でうつ病を抜けた人もいます。
人のこころというのはそのくらいの力を持っているのです。
そんな奇跡が毎週のようにあちこちで起きている実践心理学講座に参加して、あなたも奇跡の当事者になってみませんか?