何のための制度?
体と頭を騙しながらの出勤
私は熊本でシステムエンジニアとして働いていたシステム会社の40代男性です。3年ほど前、仕事で上司からの叱責がひどく、鬱を煩ってしまいました。それからしばらくは、体と頭を騙しながら出勤していましたが、だんだん症状が重くなり発症から1年たった頃、会社を休職しました。1年間ほどの休職後、元の職場に復帰しましたが、まだ完全に回復したとは言えない状態でした。
慣れない環境へ飛び出す勇気
そんな時、会社の制度改革ががあり、自分の働くスタイルを選べる勤務地選択制度ができました。具体的には、A.東京など全国への転勤を可として働くか、B.転勤なしで今いる居る熊本で働くか、選べるというのです。もちろん給料は前者のほうが2割ほどいいです。その時の私はまだ通院していましたし、慣れない環境へ飛び出す勇気もなかったので、もちろん後者を選ぶことを会社へ報告しました。
ところが、その決定から1年ほどたったある日、会社へ出勤すると、上司とその上の上司から会議室に呼ばれました。何かと思い話を聞くと、「広島へ転勤で行ってくれないか?」という内容でした。私は耳を疑いました。勤務地選択制度で熊本勤務を希望した為、転勤は無いと思っていたからです。その疑問をぶつけると上司は、「総務は、勤務地制度を A (全国区)にすれば問題ないと言っている」そうです。
(はぁ?!)と思いました。
それじゃ何のための制度だよ。と。
その後も、「君のためになると思うよ。」などと、こっちの体調もお構いなしに説得してきます。その時の私はまだ体調が完全でなく通院していました。そのことは上司も知っています。結局、「まだ通院していること」、「環境の変化での再発の不安があること」を挙げ何とか断りましたが、なぜか上司は半ギレ。しばらくは人間不信に陥りました。上司からも総務からも大事にされてないなーと思った事件でした。